空き家が害虫の温床に?

超高齢社会の日本で深刻な問題となっている「空き家」。空き家問題の一つに害虫被害が挙げられます。
人が住まなくなると、家はあっというまに荒れ始め、害虫も繁殖するからです。

「空き家が害虫の温床になる」理由を、「空き家で増えやすい害虫の種類」も含めて詳しくご説明します。
あわせて対処法もご紹介しますので、近所の空き家がある場合は参考になさって下さい。

空き家があると害虫の温床に

平成30年に総務省が集計した「住宅・土地統計調査」によれば、日本全国の空き家は848 万9千戸。
これは前回調査の2013年と比較すると29 万3千戸、割合にして3.6%の増加です。

さらに「総住宅数に占める空き家の割合(空き家率)」は13.6%となり、過去最高の空き家率となりました。
それほど身近にでてきた「空き家」。実は空き家は、害虫の温床になるため「害虫被害」も深刻化しています。

人が住まずに放置されているお家では害虫が発生しやすく、さらに駆除する人がいないためにどんどん繁殖していきます。
また空き家とわかると敷地内に粗大ごみや生ごみを捨てていく人もおり、空き家の環境はどんどん劣化して害虫にとってはますます住みやすい環境になります。

いったん害虫が増え始めたら、手の打ちようがないのが空き家の問題です。

放置が続くと、雑草や樹木が伸び放題で害虫やネズミが大量に発生

敷地内に粗大ゴミや生ゴミが捨てられるなど衛生面も悪化します。
空き家は、エサは残っているのに人が生活している気配が全くないため、害虫や害獣にとっての危険が少なく、人が住んでいる家と比べて害虫が繁殖しやすい環境になっています。

しかも定期的に清掃をする、といった適切な管理が行われていない場合は、害虫が発生しても駆除されることがありません。
そのため、ひとたび害虫が進入してしまうと、容易に繁殖できてしまうというわけなのです。

空き家で増えやすい害虫

では空き家で増えやすい害虫には何があるでしょうか。
ここではとくに2つの害虫をピックアップします。ゴキブリとシロアリです。

1.ゴキブリ

空き家になって間もない家には、まだハエやゴキブリの餌となる食べ物が残っている場合があります。
エサがあるために空き家に住み着き、駆除されないために大繁殖します。

さらに繁殖したゴキブリは空き家のエサを食べ尽くすと、食べ物を求めて近隣を飛び回ります。
他家へ侵入してさらに繁殖するという非常に深刻なトラブルとなる害虫です。

2.シロアリ

シロアリは、湿った木材を食べて生息しています。
そのため人が住まなくなり、締め切ったままの空き家は格好のエサ場です。

駆除しないとどんどん増加し、建物の柱や土台部分を食べ尽くしてしまう事もあります。
もちろん近隣のお家に被害が広がりますし、シロアリにお家を食われた結果として空き家の耐震性が低下し、家そのものが倒壊する危険性もあります。

リスクが高く、放置しておけない害虫です。

所有者・管理業者などに定期的なメンテナンスを依頼しましょう

空き家の害虫トラブルでは、所有者に相談するのが第一です。
平成27年5月から「空家等対策特別措置法」が施行され、「空き家の所有者又は管理者」に空き家を管理する責務があると明確に定められました。

これに違反すると空き家の管理不十分ということで「特定空家等」に認定され、土地の固定資産税などの負担が最大4.2倍になるという措置があります。
所有している物件が空き家や空き地である場合でも、定期的なメンテナンスを依頼する事が得策であると言えます。

所有者がわからない場合は自治体の窓口に相談しましょう。
所有者・空き家管理業者が分かれば、定期的な空き家メンテナンスの交渉が出来ます。