感染拡大を防ぐために知っておくべき学校における消毒方法の基礎知識

子どもたちが集団生活を行う学校では、日々の感染症対策が重要です。新型コロナウイルスの感染予防のため、全国の学校で様々な対策が行われています。

一人一人が手洗い、手指消毒、うがいなどを心がけることはもちろん、校内の清掃や消毒が欠かせません。

今回は、学校での清掃や消毒に関して、学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアル~「学校の新しい生活様式」~を参考にご紹介します。

学校での清掃・消毒のポイント

学校内で清掃・消毒を行う場所は、机や椅子、ドアノブや手すり、床、トイレ、洗面所など多岐に渡ります。

机や椅子、床に関しては、特別な消毒作業は必要はありません。家庭用洗剤などを使って拭き掃除をすると良いでしょう。

また、トイレや洗面所も家庭用洗剤を使って通常の清掃を行えば、特別な消毒作業を行う必要がありません。

ドアノブや手すり、スイッチなどたくさんの人がよく手を触れる場所は、1日に1回程度、水拭き後、消毒液を浸したふきんやペーパータオルなどで拭きあげます。机や椅子と同様に、家庭用洗剤などを使った拭き掃除も有効です。

有効な消毒液の使用方法と注意点

代表的な消毒液の種類と、その使用方法についてご紹介します。

消毒用エタノール

ふきんやペーパータオルに浸し、机や椅子、手すりなどを拭いた後、自然乾燥させます。引火性があるため、コンセント付近や電気スイッチなどへの使用は避けましょう。

使用の際は、換気を十分に行ってください。

次亜塩素酸ナトリウム

0.05%の消毒液をふきんやペーパータオルに浸して拭いた後、必ず水拭きをして乾燥させます。使用の際は、必ず手袋を着用、換気を十分に行いましょう。

色落ちしやすいもの、腐食の恐れのある金属などには使用できません。児童生徒などには扱わせないように注意してください。

次亜塩素酸水

最近は除菌や消毒などの需要が高まり、次亜塩素酸水の類似品などが出回っています。まずは製品に使用方法、有効成分、酸性度、使用期限の表示があることを確認してください。

机や椅子、ドアノブ、手すりなどの拭き掃除には、有効塩素濃度が80ppm以上のものを使用しましょう。目に見える汚れはあらかじめ落とし、次亜塩素酸水を浸したふきんやペーパータオルで拭きます。20秒以上おき、きれいな布またはペーパータオルで拭き取ります。

流水で掛け流す場合には35ppm以上のものを使用します。目に見える汚れを落とした後、消毒したい物に20秒以上かけ流します。表面に残らないよう、きれいな布やペーパーで拭き取ります。

感染者が発生した場合の消毒について

教職員や児童生徒などから感染者が発生した場合、保健所や学校薬剤師などと連携して消毒を行います。

施設全体の消毒を専門業者を入れて行う必要はありません。感染者が使用した教室や通った場所など、活動の範囲を特定して、触ったと思われる物の消毒を行います。

消毒には、消毒用エタノールや、0.05%の次亜塩素酸ナトリウム消毒液、遊離塩素濃度25ppm以上の亜塩素酸水消毒液を使用します。

付着した物の種類によって異なるものの、ウイルスの生存期間は、大体24〜72時間程度だといわれています。

もしすぐに消毒ができない場合には、一時的に立ち入り禁止にするなどの対処法も考えられます。

消毒以外に心がけるべきこと

消毒によって、感染源となるウイルスを減少・死滅させることは可能です。しかし、学校内に存在するすべてのウイルスを死滅させることはできません。毎日きちんと消毒をしていたとしても、残念ながらその効果は一時的なものです。

つまり、消毒をしっかりしているからといって、ウイルスから完全に体を守ることができるというわけではないということです。

普段からきちんと清掃を行い、生活な空間を保つことはもちろん、教員・生徒それぞれが健康的な生活を心がけて免疫力を高めること、手洗い・うがいを徹底することがとても重要です。