今後職場内クラスターが出た場合にどう対応すべきか

個人も企業も、新型コロナウイルスの基本的な対策は変わりません。マスク、手洗い、三密の回避の3つですね。

ただ、職場に感染者が出てしまった場合にとるべき対応というのは、感染拡大の大きな波が出るたびに少しずつ変わっています。しかも厄介なことに、古いバージョンの指針が削除されずにウェブ上に残っていることも多くあります。

濃厚接触者の基準や待機期間の目安など、最新の情報がどこにあるのかを探すだけでも一苦労です。

本記事では、令和4年3月に厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部が発表している資料を元に、職場内クラスターが起きた場合の対応をまとめてみたいと思います。

個別事例では濃厚接触者の特定・行動制限は不要

感染力が強く、重症化率が低いオミクロン株の場合、一律で行動制限を実施すると労働力が足りなくなる恐れがあります。事業活動に支障が出て、社会経済にも重大な影響が出かねません。

そのため、感染予防策と経済活動のバランスを両立していこうというのが、まず今後の指針としてあります。

これにより、濃厚接触者の特定や行動制限が緩和されました。個別事例であれば、基本的に保健所等による行政検査の対象とはなりません。

ただ、職場内クラスターが出た場合は、少し話が違います。

職場内クラスターが出た場合は協力要請が実施されることも

職場で集団感染が起こっており、また十分な感染対策がなされていないと判断された場合は、保健所等による調査が実施されることもあります。

こうした前提を踏まえて、事業所には以下のような事項を従業員に周知することが求められています。

  • 事業所(同一世帯内以外の場所)等で感染者と接触があったことだけを理由に、外出を自粛する必要はない。
  • ただし新型コロナウイルスの感染者と事業所内で接触し、かつその接触のタイミングが感染者の発症2日前以降だった場合、7日間は重症化リスクの高い人(高齢者や持病のある人)との接触、大規模イベントへの参加等を控える。
  • また感染者と接触した際、感染リスクの高い行動(マスクを着用せずに飲食など)を取っていた場合、5日の待機と自主的な検査を含めた感染拡大防止対策を取る。
  • 上記に該当し、もし何らかの症状がある場合は速やかに医療機関を受診する。

ちなみに一度に5名以上の職場内クラスターが発生した場合、その職場に何らかの感染拡大リスクがあることが強く疑われます。そのためそれ以上の感染拡大を予防するために、保健所の早期介入が期待されています。

職場で感染者が出た場合にすべきこと

2022年3月より、個別事例の場合は濃厚感染者の特定や行動制限は不要となり、自主的な感染対策の徹底が求められるのみとなりました。

ただし同時に複数の感染者が出て、職場内クラスターの懸念がある場合はこの限りではありません。特に5名以上の場合は、速やかに管轄の保健所に連絡し、その指示に従いましょう。

またその際は、感染者の発症日や勤務場所、フロア図・座席、濃厚接触者をリストアップし、共有事項を整理しておくと話がスムーズです。

ほか、施設の消毒対応は、その施設の管理者が対応する必要があります。具体的には、感染者が触れた可能性のある場所を、アルコール(70%)または次亜塩素酸ナトリウム(0.1%)を用いて清拭しましょう。

二次感染が懸念される場合、範囲が広範囲に及ぶ場合は、専門業者に依頼するのがベターです。料金は自腹ですが、自治体ごとに消毒作業等の助成金制度があります。業者に問い合わせる前に、まずは管轄の役所の健康福祉課に問い合わせてみると良いでしょう。

依頼する業者は自分たちで探しても良いですし、心当たりがなければ保健所や自治体が信用のおける業者を仲介してくれます。